東北の冬祭りで温もりに出会う ~雪灯りに春を待つ、冬の祈りを感じて~
2026/01/22

新幹線とローカル線に揺られ、東北の冬ならではの祭りをのぞいてみませんか。やわらかな灯りも雪の感触も、どことなく懐かしくあったかい――そんな心ほどける冬の旅に出かけましょう。きっぷの予約をはじめ、夜の開催イベントにあわせてエリア内の宿泊の設定、そして防寒対策もお忘れなく。
目次
- 東北の冬祭り、ここに注目!
- 【青森】弘前城雪燈籠まつり|第50回記念! 雪と光が織りなす冬の「特別」を体感
- 【青森】八戸えんぶり|豊作を祈り、大地を揺さぶり、春を告げる
- 【秋田】犬っこまつり|雪に願いを……愛犬とほのぼの雪国体感
- 【秋田】大館アメッコ市|冬の街道に、甘しうれし「風邪封じ」
- 【岩手】雫石冬フェスタin小岩井農場|思いっきり雪遊び&小岩井グルメ! 冬花火も必見!
- 【宮城】松島かき祭り|海の恵みと地酒の香りに出会う冬の贅沢
- 【山形】上杉雪灯篭まつり|雪深い米沢の冬夜に灯す温もり、鎮魂の祈り
- 【福島】会津絵ろうそくまつり~ゆきほたる~|雪景色に浮かび上がる「会津の祈りを、千の灯りに」
- 【福島】只見ふるさとの雪まつり|雪景色の只見線と、豪雪の町を明るく照らす
- 雪と灯火、心に残るあたたかさ……冬こそ魅力的な東北旅
東北の冬祭り、ここに注目!
東北各地の人々が大切に受け継いできた9つの冬祭り行事をご案内します。雪灯りや光の回廊に導かれて、白い息が弾む季節ならではの景色や、冬こその味わいを堪能できますよ。夜のイベントも多いので、心ゆくまで楽しめるよう準備を整えましょう。楽しむポイントと現地までの行き方を解説します。
【青森】弘前城雪燈籠まつり|第50回記念! 雪と光が織りなす冬の「特別」を体感
弘前の冬を彩る「弘前城雪燈籠まつり」は2026年で第50回を迎えます。やわらかな灯りの雪燈籠や雪像が立ち並ぶなか、重要文化財である弘前城天守や城門、櫓がライトアップされます。夏の「弘前ねぷたまつり」の雰囲気を味わえる「津軽錦絵大回廊」や「ミニ回廊」、「りんごねぷたストリート」など、展示も見どころ。ステージイベントやプロジェクションマッピングの実施も。
「イルミネーションカマクラ」が設置される北の郭エリアでは、キャンドルの灯りに包まれる「弘前雪明かり」の空間創りにも参加できますよ。雪景色に温もりを添える特別な体験をしてみてはいかがでしょう。
東京から弘前への行き方は、東北新幹線「はやぶさ」で約3時間の新青森へ。JR奥羽本線に乗り換え、約35~40分で到着です。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月6日(金)〜11日(水祝) 10:00~21:00(最終日は20:00まで)
開催場所:
弘前公園
問い合わせ先:
弘前市立観光館 TEL 0172-37-5501
アクセス:
JR弘前駅からバス約15分「市役所前」下車、徒歩約4分(追手門口)
備考:
弘前雪明かり(北の郭エリア)で期間中18:00~、キャンドルを配布(なくなり次第終了)
URL:
https://www.hirosaki-kanko.or.jp/edit.html?id=cat02_winter_yuki
動画・画像提供:
青森県弘前市
【青森】八戸えんぶり|豊作を祈り、大地を揺さぶり、春を告げる
青森の三大冬祭りの一つ「八戸えんぶり」は、国の重要無形民俗文化財に指定される、豊作を願う予祝の伝統芸能です。田畑をならす農具「えぶり」に由来し、約800年以上、八戸地域で受け継がれてきました。
2月の凍てつく早朝、長者山新羅神社へ奉納をした30数組のえんぶり組が街を練り歩くさまや、一斉に舞(摺り)を披露する「一斉摺り」の迫力は必見。烏帽子を被った太夫が、田植えから収穫までの農作業の過程を、勇壮な舞で表現します。
子どもたちが主役となる「祝福芸」や独特な衣装も見どころ。市内各所で「春を呼ぶ」多彩な行事にふれることができます。なかでも「かがり火」に照らされる夜間の公演や、旧家の座敷で観覧できる「お庭えんぶり」などが人気です。
東京から本八戸へは、東北新幹線「はやぶさ」に乗って最短2時間45分で八戸駅に到着し、そこからJR八戸線に乗り換え、約10分で本八戸駅に着きます。
インフォメーション
開催日時:
2026年 2月17日(火)~20日(金) 7:00~20:30頃 ※行事により異なる
開催場所:
八戸市内各所(長者山新羅神社、史跡根城の広場、八戸市中心街)
問い合わせ先:
一般財団法人 VISITはちのへ TEL 0178-70-1110
アクセス:
JR本八戸駅から徒歩約10分(八戸市中心街)
備考:
有料観覧席の購入・チケット入手方法・日程等はHP参照。お庭えんぶり3,500円~4,000円(完全前売制)、えんぶり公演1,500円(当日券あり)
URL:
https://visithachinohe.com/stories/enburi_schedule/
動画・画像提供:
一般財団法人 VISITはちのへ
【秋田】犬っこまつり|雪に願いを……愛犬とほのぼの雪国体感
雪深い秋田県南・湯沢地方の「犬っこまつり」は、その名のとおり犬たちが主役です。雪で作った「犬っこ神社」で盛大に行われる「愛犬祈願祭」や「個別犬っこお祓い」には、県内外からたくさんの愛犬家たちが訪れ、厄除けや安全祈願をします。
伝承によると400年ほど昔の盗賊退治の後で、再び悪事が起きないよう願って米の粉で小さな犬や鶴亀を作り、雪の「お堂っこ」に供えた風習が、まつりの始まりとされています。
近年では「しんこ細工の犬っこ」や郷土の物産販売、太鼓集団の演奏に加え、雪像ライトアップやキャンドル点灯など雪国の夜を楽しめる行事へと発展。愛犬を連れていてもいなくても、かわいい犬っこたちを愛でることができます。
東京から湯沢への行き方は、秋田新幹線「こまち」で約3時間15分の大曲へ。JR奥羽本線に乗り換え、約40分。両日は、臨時列車「快速犬っこまつり号」が秋田~湯沢間を1往復運行します。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月14日(土)・15日(日)
開催場所:
湯沢市総合体育館周辺(主会場)
問い合わせ先:
湯沢市観光物産協会 TEL 0183-73-0415
アクセス:
JR湯沢駅や臨時駐車場から主会場付近へ、無料シャトルバス「犬っこ号」が10:00~21:00(15日は19:00まで)に約30分間隔で発車。愛犬同乗可能なバスは愛犬家専用駐車場より利用できます(両日16:00まで)
備考:
主会場周辺に駐車場なし。シャトルバスは予約不要。詳細は犬っこまつりホームページ参照
動画提供:
湯沢まるごとチャンネル
画像提供:
犬っこまつり実行委員会
【秋田】大館アメッコ市|冬の街道に、甘しうれし「風邪封じ」
大館で400年以上続くという「枝アメ」の風習から生まれた「アメッコ市」。木の枝にアメをつけて、稲穂の代わりに神前に供えたとか、農家の主婦たちが米飴を作って餅につけて食べたともいわれます。
現在は冬の行事として、メイン会場の「おおまちハチ公通り」に、様々なアメを売る露店が並びます。この日にアメを食べると一年間、風邪をひかないとの伝承もあり、縁起物として買い求める多くの人が訪れます。
アメ作り職人の実演、お振る舞いなどで賑わうなか、商店街を巡行する「白ひげ大神」にも注目。大館一高い山「田代岳」から神様がアメを買いにくるという言い伝えにちなんでいます。
また、「忠犬ハチ公」で知られる秋田犬のパレードも人気を呼び、冬の街歩きを一緒に楽しむことができるでしょう。
東京から大館への行き方は、まず東北新幹線「はやぶさ」で約3時間の新青森へ。JR奥羽本線に乗り換え、約1時間30分です。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月14日(土)10:00~17:00、2月15日(日)9:00~15:30
開催場所:
おおまちハチ公通り
問い合わせ先:
大館アメッコ市実行委員会事務局 TEL 0186-42-4360
アクセス(メイン会場):
大館駅前から路線バス約10分の「末広町」下車すぐ ※シャトルバスの運行はありません
URL:
https://www.city.odate.lg.jp/city/kankou/festibal/festa/winter/amekko
画像提供:
大館市観光協会
【岩手】雫石冬フェスタin小岩井農場|思いっきり雪遊び&小岩井グルメ! 冬花火も必見!
岩手山を背景に、雄大な景観が楽しめる「雫石冬フェスタin小岩井農場」が2026年も開催されます。メインステージ周辺にはキッチンカーが並び、「小岩井グルメ」でおなかも満たせます。
スノートレインやバナナボートなどの雪遊びアクティビティに加え、スノーシューウォークや「雪中宝探し」に参加して、思いっきり冬を体験しましょう。親子で楽しめるイベントも盛りだくさんで、2月21・22日には、人気のキャラクターショーと「冬花火」が観覧無料!
2月7・14・21・22日にはイルミネーションが点灯し、きれいな星空とともに夜まで楽しめます。防寒対策をしっかりして冬ならではの思い出づくりを!
東京からは、東北新幹線「はやぶさ」で約2時間15分の盛岡駅から、臨時バス約30分で小岩井農場に到着です。
インフォメーション
開催日時:
2026年1月31日(土)~2月23日(月祝) 9:00~16:30(入場は15:30まで)
開催場所:
小岩井農場まきば園
問い合わせ先:
TEL 019-692-4321
アクセス:
盛岡駅から臨時バスで約30分、雫石駅からタクシーで約15分
備考:
入場料400円(子ども150円、ペット300円)、スノーシューウォークや雪中宝探し(3日前までに要予約・別料金)など、アクティビティは別料金
URL:
https://www.koiwaifarm.com/
画像提供:
雫石町観光商工課
【宮城】松島かき祭り|海の恵みと地酒の香りに出会う冬の贅沢
風光明媚な日本三景「松島」の冬のお楽しみとして、「松島かき祭り」は48回目の開催となります。ステージイベントなどの催しのほか、会場には新鮮なかきの販売コーナーや、かきを使った多彩な料理の出店が立ち並び、宮城の〈冬の味覚〉を存分に味わうことができます(炉端コーナー・無料試食コーナーはありません)。
かき祭り当日と前日には、街歩きイベント「宮城まるごとほろ酔いまつり」も同時開催。松島海岸エリアの参加店舗を巡りながら、店ごとに異なる銘柄の利き酒をして、かきと一緒に味わいたい地酒探しも楽しめそうです。かき祭りとあわせて、冬の松島をたっぷり味わいましょう。
東京から松島海岸への行き方は、東北新幹線「はやぶさ」で仙台まで約1時間30分、そこから仙石線に乗り換えて約40分で到着です。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月1日(日) 10:00~14:00
開催場所:
松島海岸グリーン広場
問い合わせ先:
(一社)松島観光協会 TEL 022-354-2618
アクセス:
JR仙石線・松島海岸駅より徒歩約3分
備考:
同時開催の「宮城まるごとほろ酔いまつり」は店舗により日時が異なります
URL:
https://www.matsushima-kanko.com/event/detail.php?id=222
画像提供:
(一社)松島観光協会
【山形】上杉雪灯篭まつり|雪深い米沢の冬夜に灯す温もり、鎮魂の祈り
山形・米沢の冬を代表する「上杉雪灯篭まつり」の見どころは、一つひとつ手作りの雪灯篭約200基と、雪ぼんぼり約1000個にロウソクをともした光の回廊です。上杉神社の境内には、人の背丈ほどの雪灯篭が並びます。
松が岬公園内に建つ雪の巨大な「鎮魂の塔」には、献灯の列が長く続きます。鎮魂と平和への願いを込めた厳かな雰囲気の一方で、色とりどりのキャンドルゾーンも展開。雪原に花が咲いたようなメルヘン世界へと誘い、市民らが創意工夫を凝らした「竹あかり」のオブジェも目を引きます。
また、地元で活躍する演者のステージイベントも開催。米沢グルメが集う「テント村物産展」で、郷土料理などの温かい冬の味を堪能すれば、「おしょうしな」(この地方の方言で「ありがとうございます」の意味)のおもてなしの心を受け取ることができそうです。
東京から米沢への行き方は、山形新幹線「つばさ」で約2時間10分です。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月14日(土)・15日(日) 点灯時間は17:30~21:00頃
開催場所:
松が岬公園一帯、上杉神社
問い合わせ先:
上杉雪灯篭まつり実行委員会 TEL 0238-22-9607
アクセス:
JR米沢駅から米沢市街循環バス(右回り)で「上杉神社前」下車すぐ。両日10:30~21:30(15日は20:30まで)は、会場近くまで有料シャトルバスが20分間隔で運行
URL:
https://yukidourou.yonezawa-matsuri.jp/
動画・画像提供:
(一社)米沢観光コンベンション協会
【福島】会津絵ろうそくまつり~ゆきほたる~|雪景色に浮かび上がる「会津の祈りを、千の灯りに」
「会津絵ろうそくまつり」は、雪景色の中に揺らめくやわらかな灯火をイメージして「ゆきほたる」とも呼ばれ、会津の文化をそっと照らし、銀世界に色彩を与えるような冬の風物詩となっています。
絵ろうそくは、500年ほどの歴史をもつ会津の伝統的工芸品。1本1本に職人技が込められ、季節の草花が彩り豊かに描かれています。
地元で親しまれて27回目を迎えるまつりの期間中は、鶴ヶ城・御薬園をはじめ市内各所で、ろうそくの炎に照らされて雪景色に浮かぶ「会津幻影」を楽しむことができます。静寂のなかに温もりや祈りを宿し、訪れる人の心にも灯りをともしてくれそうです。
東京から会津若松への行き方は、まず東北新幹線「やまびこ」で約1時間20分の郡山へ。JR磐越西線に乗り換え、約1時間~1時間20分です。
インフォメーション
開催日時:
2026年2月13日(金)・14日(土) 17:30~20:30(点灯式17:00~)
開催場所:
鶴ヶ城・御薬園、市内各所(会津若松駅など)
問い合わせ先:
会津まつり協会 TEL 0242-23-4141
アクセス:
JR会津若松駅(会津鉄道線直通)から市内循環バス「ハイカラさん」「あかべぇ」で「鶴ヶ城入口」もしくは「鶴ヶ城三ノ丸口」下車、徒歩約5分
URL:
https://www.aizu.com/erousoku/
画像提供:
会津まつり協会
【福島】只見ふるさとの雪まつり|雪景色の只見線と、豪雪の町を明るく照らす
雄大な雪景色が魅力の「只見ふるさとの雪まつり」は、冬の恒例行事として53回目を迎えます。雪像のお披露目などが行われる前夜祭に始まり、ステージでは伝統芸能の披露、厄払いの儀など、只見の冬物語が静かに、そして力強く広がる3日間です。
会場に並ぶ大小様々な雪像は、地元有志が丹精込めて制作。豪雪地帯ならではの大雪像は、プロジェクションマッピングとの共演も。
松明に照らされた会場に厄男衆の熱気が満ちる頃、クライマックスの「雪上花火」が澄んだ冬空を彩ります。
地元の温かさがぎゅっと詰まった「ゆきんこ市」には湯気と笑顔があふれ、商店や有志団体などの特産品の販売や、温かい郷土料理の屋台を楽しめるのも魅力です。
東京から只見への行き方は、まず上越新幹線「とき」で約1時間30分の浦佐へ。JR上越線に乗り換え、約10分の小出へ。JR只見線に乗り継ぎ、約1時間15分です。
インフォメーション
開催日時:
前夜祭 2026年2月13日(金)、本祭 14日(土)・15日(日)
開催場所:
只見線広場(JR只見駅前)
問い合わせ先:
只見ふるさとの雪まつり実行委員会 TEL 0241-82-5240
アクセス:
JR只見駅下車すぐ
URL:
https://tadamisnowfes.com/
画像提供:
只見ふるさとの雪まつり実行委員会
雪と灯火、心に残るあたたかさ……冬こそ魅力的な東北旅
降り積もった雪のおかげで、夜でも明るさを感じることができます。さらに灯りと炎、色とりどりの光や花火も共演し、寒さを上回る楽しみがあります。躍動する民俗芸能や、伝統工芸にもふれ、「アメッコ」「犬っこ」など東北の暮らしを感じるやさしい語感も魅力的です。ほっこりあたたかい東北の「春待ちの冬」を楽しみましょう!
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取材・文:新井さゆり








