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夏の谷川岳で洞窟のような階段に挑む! 臨時列車で日本一のモグラ駅へ

投稿日:2024年6月17日

今年もさまざまな夏の臨時列車の運行が発表されました。今回は、そのなかから群馬県と新潟県をつなぐ上越線の土合駅に停車する特急「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」を紹介します。

日本一のモグラ駅、土合駅とは?

土合駅の階段の画像
これが噂の階段

山間部にある駅のはずが、到着したのは薄暗い地下ホーム。出口に向かう長い階段を見上げると、はるか上方にそれらしき光が見えます。

土合駅は群馬県と新潟県の県境近く、谷川岳の麓に位置する上越線の駅。その特徴はなんといっても深いトンネル内にある地下ホームで、ホームと駅舎の標高差は、なんと70.7m!

地上に出るまでは、まるで洞窟のなかを探索するような雰囲気。462段の階段を上り、さらにその先143mの連絡通路を通って改札口に至ります。登山前なら、軽いウォーミングアップにもなりそう。

そして地上には、三角形の屋根が印象的な駅舎が。駅務室として使われていた場所には、どこかレトロなカフェが併設されています。

なお、復路もこの長い階段を降りるのかというと……上り列車は駅舎近くの地上ホームから乗車可能ですので、ご安心を。下りホームのみ地下深くに位置する土合駅、なぜこのように変わった形になったのでしょうか。

土合駅の外観

それは、上越線を複線化(上り線と下り線で別々の線路を用意すること)する際、下り線に長いトンネルを作ることになったから。古い上り線は勾配を避けるよう遠回りをしていますが、下り線はトンネルの中をまっすぐ進んでいきます。そのために線路が離れ、ホームも遠くなることに。

また、土合駅から上り列車に乗車して隣の湯檜曽駅に向かうと、急こう配を避けるために列車がぐるっと円を描くように走る場所があります。これは「ループ線」と呼ばれるもので、車窓からぐるぐる山を下る様子を眺めることができますよ。

今夏の臨時列車、特急「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」

185系電車

今夏の臨時列車にラインナップされた「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」は、7月と9月に運行。「谷川岳もぐら」は下り列車として運転され、トンネルの中にある土合駅ホームに到着。「谷川岳ループ」は上り列車として運転され、急こう配を避けて走る上越線のループ線を見ることができます。

そして、7月運転の「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」では185系電車が使用されることもひとつのポイント。

185系電車は、特急・急行列車から通勤・通学用の普通列車まで幅広い用途に使用できるよう設計された車両。1981年3月から営業運転が開始され、近年では東海道線の特急「踊り子」をはじめ、主に首都圏近郊を走る特急やライナーとして運用されていました。

群馬県内では、新特急「谷川」や「水上」「草津」「あかぎ」などの特急列車として活躍。かつては首都圏近郊の至るところで見掛けた馴染み深い車両でした。昔ながらの走行音もノスタルジックな気分にさせてくれます。

その185系電車は2021年3月12日、東海道線特急「踊り子」や「湘南ライナー」などを最後に定期運行から引退。その役目はE257系へバトンタッチし、185系電車は臨時列車として運転される貴重な存在となりました。

なお、9月の「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」はE257系での運転となります。新旧揃い踏みの「首都圏の顔」に乗って、この夏は群馬へ行ってみませんか。

「谷川岳山開き」に合わせたイベントも

登山シーズンの到来に合わせ、7月6日から7日にかけて運転される特急「谷川岳山開き」。7日に運転される上り列車の発車時刻の前後には、普段、土合駅では設置していないスタンプ台をご用意しています。特急「谷川岳山開き」の乗客以外の方も利用可能ですので、土合駅への訪問記念にぜひ!

■土合駅来駅記念スタンプ

設置日時:7月7日(日)13:00~15:00
設置場所:土合駅改札内

土合駅スタンプ

※画像はイメージです。

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