夜の鉄道博物館を周遊!「夜の大人鉄博」体験レポート

埼玉県さいたま市にある鉄道博物館(通称「てっぱく」)が不定期に開催している特別イベント「夜の大人鉄博」。その第6回が2025年1月11日(土)に行われ、今回初めて参加してきました! このイベントは、「静かな雰囲気の中で鉄道博物館をじっくり楽しみたい」という利用客の声を受けて始まったそうで、それだけに、通常開館時とは一味違う、落ち着いた空間が広がっていました。この記事では、その魅力をたっぷりとお届けします。

暗闇に浮かぶ鉄道の世界へ

鉄道博物館の入り口の画像
いつもより静かな雰囲気が漂う入口
鉄道博物館のエントランスの画像
エントランスも落ち着いた空気感

鉄道博物館に到着。館内に入ると、普段は賑やかなエントランスも、しっとりとした雰囲気に変わっていて、期待感が高まります。

本館2階から見下ろす車両ステーション

入館ゲートを抜けたあとは、まず本館1階の「車両ステーション」へ。薄暗い館内に佇む展示車両たちは、昼間よりも存在感が際立ち、鉄道の歴史と威厳を感じさせる姿です。

「つばめ」のヘッドマークが取り付けられたEF58 89号機

「夜の大人鉄博」では展示車両のヘッドマークが開催日の1日限定で開催日ごとに変更されていて、それを探しながら撮影するのもこのイベントの楽しみのひとつ。今回はなんと! EF58形電気機関車(EF58 89号機)に「つばめ」のヘッドマークが取り付けられていました。

この89号機は、1956(昭和31)年11月の東海道本線全線電化初日に大阪発の上り「つばめ」を牽引したそう。鉄道の歴史にとって貴重な遺産と言えるこの機関車と「つばめ」のヘッドマークを見ることができ、大満足です。

三脚を使用して写真撮影を楽しむ猛者たち
列車を撮影する参加者の画像
さまざまなアングルから撮り放題

この満足感を記念に残すべく、さっそく写真撮影も。このイベント中に限って一脚や三脚の使用が可能なので、多くの方がじっくりと撮影を楽しんでいました。薄暗い場所での撮影は、手振れを防ぐためカメラを固定して撮影したいもの。一脚や三脚が使用できるのはうれしいポイントです。

E5系モックアップもじっくりと堪能!

ひっそりと待ち受けるE5系電車モックアップ・400系電車

車両ステーションを奥まで進んだところにあるのは、南館1階の「仕事ステーション」。通常開館中は大人気のE5系モックアップも、いつもとは違う静かな雰囲気の中で楽しむことができました。

その隣には、スリムでスタイリッシュな車体にシルバーボディの400系電車、現役の新幹線とはまた違ったカッコよさがたまらない。E5系と営業運転での共演も見てみたかったなあ、なんて妄想したりしながら隅々まで自分のペースでじっくりと、大人の特別な時間を満喫。

夢の運転体験! 在来線シミュレータで現役運転士気分!

そして、「仕事ステーション」を2階に上がったところにあるのが「シミュレータホール」。このイベントでの注目ポイントのひとつが、「在来線シミュレータ」の体験です。日中は子どもたちを中心に多くの人が訪れて並んでいることも多いですが、この時間帯は大人もゆっくりと楽しめる環境です。

シミュレータホール(在来線シミュレータ)の様子

シミュレータは実際の運転台を模した精密な作りで、映し出される映像も本物さながら。運転士になりきり、スムーズな発車や停車を目指しての操作は何度もトライしたくなる楽しさでした。

穴場発見! ほぼ貸し切り状態の「科学ステーション」

いつもより格段にゆったりとしている「科学ステーション」

今回のイベントで新たにお気に入りとなったのが「科学ステーション」。「仕事ステーション」がある南館から2階をまっすぐ北側へ移動した先にあるエリアです。

普段はこちらも子どもたちで賑わっていますが、この日はほぼ貸し切り状態。科学の視点から鉄道のしくみを学べる展示のひとつひとつを時間をかけて見て回ることができ、新たな発見ができました。貸し切り状態なのをいいことに、子ども向けの体験装置でウキウキと遊んでしまったのはここだけの話。

知識の旅は次回へ持ち越し……! 収蔵庫ガイドツアー

コレクションギャラリーの入口

その後は隣の「コレクションギャラリー」で「収蔵庫ガイドツアー」……のはずが、抽選アプリを使った先着順の申し込みに落選……。このイベントで最も楽しみにしていたので残念ですが、収蔵庫の中がどのようになっているのか、次回への期待が膨らみます。

レストランで楽しむ「大人」のグルメ体験

トレインレストランの様子

夜ならではの特別感をさらに深めてくれたのが、「トレインレストラン日本食堂」でのディナー。本館2階にあるこのレストランは、クラシカルな雰囲気で、まるで食堂車で食事をしているような気分にさせてくれます。

メニューが掲載されているイベントチラシ

入館時にエントランスで配布されていたイベントのチラシにはメニューも記載されていて、「大人鉄博限定逸品」として「サントリー 山崎」も提供されていることを発見。魅力的なメニューは開催ごとに変えているそうです。

「館長と話そう」コーナーの看板

また、この日の「トレインレストラン日本食堂」では、鉄道博物館の館長と直接お話できるユニークなイベントも開催されていました。次回は、いろいろなお話を聞いてみたいと思います。

屋上のパノラマデッキで見る夜景に感動

パノラマデッキから見る星空
パノラマデッキから見る新幹線は、まるで夜空を駆けているよう

館内を巡った後は、屋上のパノラマデッキへ。この日は天気もよく、夜空には星が輝いていました。静寂の中、新幹線が走る姿を間近で見る体験は、日中の賑やかな風景とはまた異なる感動をもたらしてくれました。

ゆったりと選べるおみやげタイム

ミュージアムショップの様子

1階に戻って最後に訪れたのは、ミュージアムショップ「TRAINIART」。ここでは、鉄道にちなんだオリジナルグッズがたくさん販売されていて、どれも魅力的で目移りしてしまいます。通常開館中よりもゆったりと商品を選べるため、じっくりとお買い物を楽しみました。

終わりに

閉館間際のエントランスカウンター

「夜の大人鉄博」は、静かな時間を過ごしながら鉄道の魅力にどっぷりと浸れる贅沢なイベントでした。鉄道ファンはもちろん、夜にゆったりお出かけを楽しみたい方にもおすすめです。筆者もまた、この特別な夜に参加したいと思います。

  • ・第7回「夜の大人鉄博」は3月8日(土)開催予定! 鉄道博物館について詳しくはこちらから

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